本文へ移動

血尿が関係する疾患

●血尿が関係する疾患

●腎炎、結石、腫瘍などさまざまな病気が原因になる

血尿がある人のうち、およそ40%の人の血尿の原因は不明です。この原因不明の血尿を「特発性腎出血」といい、多くの場合、特に心配する必要はありません。
しかし、血尿は、腫瘍や結石、腎障害などの疾患があるというサインでもありますから、原因をきちんと調べる必要があります。
 
血尿が見られる病気には、主に次のようなものがあります。

●症候性血尿の褐合

◆急性糸球体腎炎
血尿のほかに、むくみなどの症状がある場合には、細菌やウイルスなどに感染して、腎臓の糸球体に炎症が起こる「急性糸球体腎炎」が疑われます。若い人に多く見られます。
 
◆尿路感染症
排尿時の痛みや頻尿、残尿感などの症状を伴う場合は、大腸菌感染などによる「急性膀胱炎」が疑われます。また、大腸菌などが腎孟で炎症を起こす「急性腎孟腎炎」でも、血尿とともに発熱、腰痛などが現れます。なお、まったく症状が現れない場合もあります。
   
◆尿路結石
腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路に結石ができる「尿路結石」でも、結石が尿路の組織を傷つけて出血し、血尿が出ます。この場合、多くは腰やわき腹に激しい痛みを伴います。尿路結石は、20~30歳代の男女や、40~50歳代の女性がかかりやすい病気です。
 
◆尿路腫瘍
40歳以上の男性や、60歳以上の女性で血尿が出た場合、まず疑われるのは、尿路にできた悪性腫瘍(がん)です。多くは自覚症状がありませんが、腰痛、側腹部痛(通常は鈍痛)、頻尿、残尿感などの症状を伴う場合もあります。

●無症候性肉眼的血尿の場合

◆尿路腫瘍
無症候性の肉眼的血尿の場合、尿路腫瘍の疑いが濃くなります。無症候性肉眼的血尿の20%強に尿路腫瘍があり、そのうちの約2/3は「膀胱がん」です。膀胱がんの場合、血尿が1回だけあって、その後症状や尿の色の変化が消えてしまうことが多くありますので、そのサインを無視しないようにしてください。

●無症候性顕微鏡的血尿の場合

◆IgA腎症
「IgA腎症」は、免疫に関与しているIgA(免疫グロブリンA)というたんぱく質が糸球体に溜まり、腎臓の機能を障害する病気で、血尿が出ます。若い人に多い病気です。
 
◆前立腺疾患
男牲特有の器官の前立腺が肥大する「前立腺肥大症」や前立腺の炎症でも、血尿が出ることがあります。60歳以降の男性に多く、頻尿や残尿感などの症状を伴う場合もあります。
仙台産業医科診療所
〒984-0011
宮城県仙台市若林区六丁の目西町1-43
TEL.022-288-7701
FAX.022-353-5750

 
TOPへ戻る