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生活習慣病を防ぐライフスタイルについて1

衛生講話の模様
 2001年12月19日にNTTクオリス様で衛生講話が実施されました。
 
 今日は、生活習慣病について私の体験を通してお話したいと思います。
私も70歳に近づいてまいりましたので、もう一度ライフスタイルの点検をしたいと思いました。
 若い頃は、仕事柄かなりハードということもあり非常に悪い生活習慣を続けてきました。これからは、欽ちゃんの「良い子」、「悪い子」ではありませんが、「良い子」の生活習慣に改めることにしました。
 そこで私のオリジナルの4文字良い子ライフスタイルを考えました。
それは「運・栄・考・養」の4文字熟語です。

「運」

 まず「運」からお話いたします。
 本来人間は、原始時代から常に動いて生活をしていたわけで運動は必要なものでした。
 運動には「有酸素運動」、「無酸素運動」がありまして、有酸素運動は体に酸素を取り入れ、糖質をグリコーゲンに変えゆっくりとATCサイクルで脂肪酸(体脂肪)を燃やします。ウォーキングでは、初めの20分では糖質が燃え、20分以上になると今度は、脂肪が燃えます。ですから歩くのでしたら続けて20分以上歩きましょう。
 等尺運動とは、重量挙げなど静止した状態での筋運動で筋肉を太くする効果があります。
 等張運動(筋肉や関節の動的な運動)は、成人病予防には良いのです。
 メリットとしては、筋肉を増強します。それにより転倒を防止しお年寄りの骨折を減少させます。
 また、心肺機能を高めます。一日のなかで脈拍を100~120回/分上げる運動を5分程度取り入れましょう。ノルアドレナリンが分泌されることにより血管が拡張します。血管抵抗が少なくなり血圧が下がります。
 悪玉のLDLコレステロールが、減少し善玉のHDLコレステロールが増加します。
血液中のブドウ糖も減少し、膵臓から分泌されるインスリンの親和性が高まり糖が燃えやすくなり糖尿病の予防にもなります。
 気分を爽快にすると共に自律神経を活性化させます。
歩く事により足に適度な衝撃が加わります。骨に電位差が生じカルシュウムが沈着し、骨が丈夫になります。もちろん肥満の防止になります。
 
 ぜひ「運」の文字を常に頭に入れていただいてを生活のライフスタイルに運動を取り入れてください。

「栄」

 「栄」は栄養に気をつけましょうとゆう意味ですが、今回は、大腸ガンの予防にも効果がある食物繊維についてお話したいと思います。
 
 食物繊維を理想として、一日20gは摂って下さい。腸の消化酵素で溶けずに残るものが食物繊維です。摂りやすいものは、豆類です。豆類には、約8%の繊維が含まれています。豆だけで摂るとなると、250gは必要になります。しかし、豆だけでは取れませんので、玄米、ブロッコリー、オートミール、ごぼう、大豆など、トータルで20gは摂って下さい。
 
食物繊維を摂ることのメリットは
 
  1. 食物が十二指腸に達すると、胆のうから胆汁酸が分泌されます。この胆汁酸が大腸まで達すると、腸内細菌により二次性胆汁酸に変わり、発ガン性物質になります。この物質を食物繊維か吸収して、便と一緒に排出してくれます。よってガン予防になります。
  2. コレステロールの合成に関与するため、コレステロール値が下がります。なるべく多くの野菜を、多種類摂ることが大切です。
  3. 腸の壁を圧迫するため、便意を促します。よって、便秘が解消されます。フィンランドでは、繊維を多く含んだ麦をたくさん摂るため、大腸ガンが少ないと言われています。便の量が少ない方は、特に注意して下さい。逆に摂り過ぎると、鉄分、カルシウム、亜鉛が排出されてしまいますので、レバー、牛乳、貝のカキなどで補うことも、頭に入れておいて下さい。
 
栄養の「栄」は、食物繊維を沢山とる、そしてガン予防に努めると覚えておいてください。

「考」

 老人になってくると、ボケ=アルツハイマー、今は狂牛病、その前はクロイッツェル・ヤコブ病が問題でした。
アルツハイマーとクロイッツェル・ヤコブ病(以下ヤコブ病とする)の脳組織はCTをとってみるとよく似ていて、脳細胞が少なくなっているのです。だいたい人間の脳細胞は150億個位あり、1日に5万個ずつくらいなくなりますが、アルツハイマーの人の脳はスカスカになっていて、ヤコブ病の人も同じようになっていてよく似ています。
 ヤコブ病の原因は狂牛病と同じで「プリオン」だといわれています。プリオンというのは、感染性蛋白質のことです。これは130℃の温度で加熱しても、ホルマリンに1年間漬けても活性化は失われない非常に厄介なものです。ヤコブ病と狂牛病の脳組織は似ているということなのです。
 アルツハイマーになる方は今非常に多くなっています。65歳以上の方の3~5%は痴呆(ボケ)がきています。そのうち20~30%はアルツハイマーになっており、50歳代位の女性にも多くみられます。アルツハイマーの正確な原因は不明ですが、考えられることとしてある遺伝的な要因や、アルミニウムが原因ではないかと動物実験をした例があります。
 予防法としては脳細胞を活性化させること以外に方法はないと思われます。そこで「考える」という行為が重要になるのです。毎日何か考えてください。ただし、「考える」ことと「悩む」ということは全く別です。悩むということはストレスにもなるので体に悪い影響を与えます。考えるということは、創造性=何かものごとを造りだすということです。
 仕事でも「自分がやらなきゃ誰がやる」という気持ちで、働くことです。こういう方はアルツハイマーになる率が低いのではないかと思われます。とにかく、何でもいいので頭を使うことです。
 また、頭を使うことによって頭の細胞の糖分を消費するので、働かなくても一生懸命考
えていると、それだけでエネルギーを使いやせてきます。
 
これからの生活習慣として、「ボケ」は「ガン」より恐ろしいものです。物事に好奇心をもって、頭を十分使った、考える生活をしてください。

「養」

 「養」には、「休養」と「保養」という2つの意味があります。「休養」とは筋肉が疲れた、頭が疲れたなどというときに休むことで、「保養」とはこれからリフレッシュしてもう一度仕事をするための余暇(レジャー)の過ごし方をいいます。この2つをうまく取り入れるということが大切です。
 60歳を過ぎましたら、1日を12時間ずつに分けて生活をするように心掛けることです。午前中に働いたら、昼休みを十分にとり、夕方も少し横になる。横になって休むと心臓の拡張期血圧を下げる働きがあって体にいいし、睡眠も1、2度目が覚ても気にしないで半分づつ分けて眠るという心掛けで十分です。
 保養は長期旅行をするのもいいですが、なかなか休みをとれないということもありますので、仕事とは反対のことをやるといいでしょう。例えば、事務などをしている人は運動して筋肉を動かし、肉体労働をしている人はゆっくり休んで体を落ち着かせます。普段の仕事でやっていることと反対のことをすることによって、リフレッシュすることになるのです。
 そして、保養というのはストレスに対して強くなります。副腎など生体防御機構を強くしますので、十分休むことによって生活のリズムを順調に整えます。
衛生講話の模様
 以上「運・栄・考・養」の効能をぜひ知識として頭に入れられて皆さんがいつまでも健康でいられるようお祈り致します。
仙台産業医科診療所
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