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生活習慣病を防ぐライフスタイルについて2

季節もやっと春らしくなってまいりました。
皆様の体調はいかがでしょうか?
冬はどうしても運動不足になりがちです。
今回、生活習慣病予防についてもう一度お話させていだだきたいと思います。
 
 以前もお話しましたが、生活習慣病に対して大切なことは、各個人の病気予防、治療に対する取り組みです。しかしながら、代表的な糖尿病は、患者数は予備軍を含めると600万人を超えるともいわれていますが、初期段階では特に痛み等が無いため、症状が本当にひどくなるまで、ほおって置く人が多いことが特徴です。発病の原因も、先天的なものが25%位みられますが、特に太っているからなるというわけではなく、食生活のアンバランス、運動不足が主な原因です。また合併症が非常に恐ろしく、最近では糖尿病性網膜症(失明を含めた眼疾患の原因で1位)・腎機能障害、腎硬化症も多くみられます。
 また、最近気になる病気として、ガンの中でも大腸ガンにかかる人が増えている点です。特に40歳代後半から50歳代前半に多くみられます。大腸ガンは、発ガン性の胆汁酸が腸の粘膜に停滞し発病しますので、胆汁酸を生成しやすい肉の取りすぎには特に注意しましょう。
 肉を食べたら食物繊維をとり早く体内から排出することが大切です。
 ただし、ガンというものは食べものという一つの要素だけでは発生しません。次にあげる四つの要素が組合わさって発ガンするといわれています。

四つの要素

  1. イニシエーター
    食べもの等に含まれている発ガン物質になりうる物質をいいます。
    例えば、わらび、ふきのとうなどに含まれるある種の物質、タバコの中のベンツピレンなど。
  2. イニシエーション
    いわしやさんまのこげ焼きとキャべツの浅漬けの食べ合わせなどにより、ニトロサアミンなどの発ガン性物質になることをいいます。これらの物質が、体内のDNAを傷つけることになります。
  3. プロモーター
    塩分、油脂などをいい、細胞のガン化を助長します。
  4. 修復機能の低下
    ストレスの増加による抗酸化作用の低下が、傷ついたDNAの修復を低下させます。
 
 逆に、この4つの組合せがないと、元来、ガンは発生しにくい病気なのです。
 
 不幸にして、糖尿病になった場合、早期に治療すれぱ治りますし、ガンが発見された場合でも、早期に治療すれぱ、6割以上の確率で治ります。痴呆症や動脈硬化などの病気は症状が突然来るので、むしろ現在では、そちらの方が恐ろしいと思います。ただ、動脈硬化も生活習慣病であり、予防法は糖尿病などと同じで、まずは適正な体重を維持しましょう。
 
 最後に、予防法を確認しておきますと、

一次予防(すなわち自分でできること)
    ・タバコは吸わないようにしましょう。
    ・脂肪をとり過ぎないなど、カロリー制限に留意しましょう。
    ・適度な運動をしましょう(約二十分の歩き程度で結構です)。
    ・ビタミンC(野菜など)、ビタミンE(豆など)を摂り、抗酸化作用を高めておきましょう。
    ・ストレスに上手く対応すること。
二次予防(専門家のアドバイス)
    ・定期健康診断を受け、健康に異常がないか、常にチェックしましょう。
    ・検査結果に異常のある場合は、二次検査をきちんと受けて下さい。
    ・定期健康診断で「高血圧・肥満・高脂血症・血糖異常」4項目すべてに異常があると国の助成により二次検査が無料で受けられますのでこの制度もぜひ利用して下さい。

【問い合わせ先】
宮城労働局労災補償課 TEL:022-299-8843
仙台産業医科診療所
〒984-0011
宮城県仙台市若林区六丁の目西町1-43
TEL.022-288-7701
FAX.022-353-5750

 
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